広島旅行2023 (3) 厳島神社と千畳閣
前回の続き。
予定(野望)では、満潮時、宿の朝ご飯タイム前にお参りするはずだった厳島神社。初日に寝不足だったこともあり、目覚ましをさらりと止めて二度寝してしまった。自分に甘いタイプの人間の一人旅は弱い。
チェックアウトして2時間遅れでお参りすると、かろうじて大鳥居は海に浸かっているものの、潮はだいぶ引いていた。
それでも朝8時半前なので、参拝者が少ない。宮司さんや補修工事の職人さんが、朝のルーティンをこなしている様子。まだ誰も疲れていないし床に何も落ちていない。さっぱりして気持ちが良い。
朝からやる気を見せる参拝客が3組ほど、静かに列を作って写真を撮っていた。大鳥居に向かって突き出した平舞台の先端に大灯篭が立ち、厳島神社らしい構図になっている。灯篭は17世紀に奉納されており、平安時代にはなかったようだ。
大河ドラマ『平清盛』で、大灯篭をバックに清盛と盛国が会話するシーンがあったような気がするのだが、記憶の中の松山ケンイチと上川隆也はわたしが捏造したやつかもしれない。しかし灯篭がなかったとしても、カラーリングが神社な寝殿造の建造物を建てたのは清盛なので、やっぱりすごいなあと思うのだった。
なにも省略せずにゆっくり見て回って退出。
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厳島神社宝物館で平家納経のレプリカを見る。レプリカといってもなんらのっぺりしたところはなく、お経が書かれた紙も水晶製の軸も立派な造りのもの。お経を収めたときの清盛の言葉がパネルで解説されていたが、「俺はやり遂げた、あとは適切に運営していくだけ」という満足感が漂っていた。そんな人が亡くなって4年で一族滅亡なのだから、呆れる気持ちとかわいそうな気持ちが半々だった。
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千畳閣。秀吉が作りかけて終わった神社だが、なにせ秀吉なので瓦に金箔が貼ってある。安土桃山時代感がある。作りかけの木造建築でも、作りが良ければ何百年も倒壊しないもののようだ。
壁がないので風が抜ける。テラス上になっている外周をぐるりと歩くと、海の青、山の緑、厳島神社の赤が目に入る。宮島観光を締めくくった気持ちになった。
フェリーに乗って宮島口へ。
次回へ続く